想像力と創造力の発達。

子どもが現物より心の中にある想像的なものを描こうとするのは、どうしてか?

想像力と創造力の発達
子どもたちは豊かな想像力を持っており、自分の思いや感情、夢などを自由に表現したいという欲求があります。
現実に存在しないものを描くことで、自分の内面世界を視覚化し、表現する機会を得ています。
現実と空想の区別が曖昧 特に幼い子どもたちは、現実と空想の区別がまだ完全にはついていません。そのため、自分の心に浮かんだものをそのまま描くことが自然な行為となります。 具体的観察力の未発達 子どもは大人に比べて細かい部分を観察し、それを正確に描写する能力が発達途中です。そのため、自分が思い描いたものを描く方が簡単で楽しいと感じます。
自由な表現の楽しさ 子どもは固定観念にとらわれず、自由な発想で絵を描くことに喜びを感じます。これは、美術教育においても重視されるべきポイントであり、子どもたちが自由に創造することをサポートすることが重要です。
これらの理由から、子どもはしばしば現物よりも心の中にある想像的なものを描こうとするのです。
そのことから子どもたちにどのような教育効果がもたらされるのでしょうか。

子どもが自由な発想で絵を描くことを奨励する美術教育は、以下のようなさまざまな成果をもたらします。

創造力と想像力の向上
子どもたちは自由な発想を通じて、自分のアイデアや感情を表現する力を養います。これにより、問題解決能力や独自の考えを持つ力が育まれます。

自己表現力の向上
自分の思いや感情を絵にすることで、子どもたちは自己表現の方法を学びます。これにより、自分の内面を他者に伝える力が強化され、コミュニケーション能力が向上します。

自信の向上
自由に創作することで、子どもたちは成功体験を積み重ね、自分に自信を持つようになります。 そのようなことで、他の学習や活動にも積極的に取り組む姿勢が育まれます。

集中力と注意力の向上
自分のアイデアを形にするプロセスを通じて、子どもたちは集中力や注意力を養うことができます。 感受性の発達 自由な創作活動を通じて、子どもたちは色や形、感情などに対する感受性を高めます。

協力と社会性の向上
美術の授業や共同制作活動を通じて、子どもたちは協力や他者とのコミュニケーションを学びます。 そのことから、社会性やチームワークのスキルが向上します。
これらの成果は、美術教育を通じて子どもたちの全体的な発達をサポートし、将来的な学習や生活においても役立つ重要なスキルや能力を育むことにつながります。

大場六夫's Art Random 僕の美術教育論

アートでできること。アートを理解する。アートで支援。アートで隔たりのない社会づくり。

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