チャイルド・アートの発達心理学:子どもの絵の秘密を探る。

チャイルド・アートの発達心理学:子どもの絵の秘密を探る。
子どもの絵は、単なる落書きではありません。そこには、子どもの心身の発達や成長過程が色濃く反映されています。
チャイルド・アートの発達心理学は、これらの絵を分析することで、子どもの心の奥底にあるものを解き明かそうとする学問です。
なぜ子どもの絵を分析するのか?
•心の窓: 絵は、言葉で表現できない子どもの感情や思考を視覚的に表す「心の窓」のようなものです。
•発達段階の指標: 絵の変化を観察することで、子どもの認知能力や社会性、感情の発達段階を把握することができます。
•心の問題の早期発見: 絵の中に現れる異変は、心の問題の早期発見につながる可能性があります。 子どもの絵の発達段階 子どもの絵は、年齢とともに大きく変化します。一般的に、以下の段階に分けられます。
scribbling stage (書きなぐり期) 1歳半~3歳頃。 無意識の線や形を描き、感覚的な楽しみを味わいます。
 shape stage (形を模倣する期) 3~4歳頃。 丸や四角など単純な形を模倣し始めます。
 design stage (図形を組み合わせて描く期) 4~5歳頃。 様々な形を組み合わせて、オリジナルの絵を描きます。
pictorial stage (絵画的表現の期) 5歳頃~。 現実世界を模倣し、人物や風景などを描くようになります。

子どもの絵に現れる心理 子どもの絵には、様々な心理が反映されます。
•自己表現: 自尊心、自信、不安など、自己に関する感情が絵に現れます。
•対人関係: 家族や友達との関係性、社会性などが表現されます。
•外界への関心: 周りの環境や出来事への興味関心が現れます。
•内面の葛藤: 抑圧された感情や心の悩みが、象徴的な形で表現されることがあります。 チャイルド・アートの発達心理学の応用 •教育現場: 子どもの発達段階に合わせた教育計画の立案に役立ちます。
•臨床心理学: 心理療法の一環として、子どもの心の状態を把握し、治療計画を立てるために利用されます。
•子育て: 子どもの心の成長を理解し、適切な子育てを行うためのヒントが得られます。 子どもの絵は、単なる遊びではなく、子どもの成長を映し出す貴重な記録です。

チャイルド・アートの発達心理学は、これらの絵を読み解くための重要なツールであり、子どもたちの心の成長をより深く理解するための学問です。

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大場六夫's Art Random 僕の美術教育論

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