2025.05.30 09:50絵本づくりを通して広がる子どもの世界。本日のアート活動レポート:絵本づくりを通して広がる子どもの世界。本日のアート活動は、「絵本作り」でした。これは、子どもたち一人ひとりの特性や思考の傾向を観察し、そこから導き出された活動です。絵本づくりというプロセスは、自己の内面にあるイメージを言葉と絵で表現する複合的な作業であり、子どもの発達段階において非常に意義のある経験となります。発達心理学の観点では、幼児期から児童期にかけての子どもたちは、自己と他者、現実と空想との境界を行き来しながら、物語を構築する力を育んでいきます。今回の活動では、その「物語を生み出す力」が存分に発揮され、思わず大人も唸るようなユニークで可愛らしい発想がいくつも飛び出しました。教育心理学的にも、このような自己表現の活動は、達...
2025.05.29 00:45本日(28日)のアート活動レポート(年長組幼児)本日(28日)のアート活動レポート(年長組幼児)本日の年長組幼児のアート活動では、幼児が色彩豊かで個性あふれる作品を制作しました。特に注目すべきは、作品で、マーカー、絵の具、さらにチラシを用いたちぎり絵など、複数の技法を自在に組み合わせながら表現を広げたことから素材への感覚的な興味と、構成力の高さが光る仕上がりとなりました。発達心理学的視点この幼児の制作プロセスからは、認知的柔軟性(cognitive flexibility)の発達が窺えます。作品においては、素材や手法を即座に切り替えながらも、全体の調和を崩さず、テーマを展開していく力が観られました。これは、年長期に発達する「自己制御力」や「問題解決能力」が、創作活動の中で実践されていることを示してい...
2025.05.26 14:35年長組幼児の創造的表現を広げるアート活動の実践報告年長組幼児の創造的表現を広げるアート活動の実践報告 〜クレヨンからちぎり絵・絵の具へ〜 1.はじめに 子どもは、手のひらで素材に触れ、心の中の世界を形にしながら、自分を知り、世界と出会っていきます。今回の実践では、年長組幼児を対象に、クレヨンだけでなく、ちぎり絵や絵の具を取り入れたアート活動を行いました。表現の素材を広げることで、子どもがどのように想像を膨らませ、自分らしい表現に向かっていくのか。その過程と変化に焦点をあてながら、アートにおける「主体性」の芽生えを探ることを目的としました。 2.活動のねらい •限られた表現手段から一歩進み、異なる素材に触れることで、想像的思考を刺激する。 •素材の持つ多様な感触や表現の可能性に気づき...
2025.05.26 00:28アート活動の意義と発達支援における役割。先日の授業からアート活動の意義と発達支援における役割。達成感・想像力・自己表現が育む「生きる力」。1. はじめに発達に課題のある子どもたちは、認知、言語、社会性、運動などの面で特有の困難を抱えることがあります。しかし、そうした困難を「能力の欠如」として捉えるのではなく、「異なる表現や学びのスタイル」として理解するアプローチが近年注目されています。アート(美術)活動は、その子どもたちが自分らしく表現し、自己肯定感や達成感を得るうえで非常に有効な手段であり、また、将来的な「生きる力」を育む土台ともなります。2. アート活動の心理学的・発達的効果2-1. 非言語的コミュニケーションの促進。発達に課題のある子ども、特に自閉スペクトラム症(ASD)や言語発達遅滞...
2025.05.23 12:555月23日のアート活動レポート。本日のアート活動レポート本日のアート活動は、子どもたちの活気と想像と創造力に満ちた、非常に賑やかな時間となりました。それぞれの子どもたちが自由な発想で、さまざまな形や色彩を使い、豊かな技法を用いて思い思いに表現する姿が見られました。そうした表現の中で、子どもたちは達成感を感じ、自分の作品に誇りを持つことができたようです。自然と笑顔が溢れ、その笑顔は「できた!」という自信から生まれたものであると感じました。指導にあたった僕自身も、子どもたちの想像と創造性からなる笑顔に触れ、とても楽しく充実した時間を過ごすことができました。今後も、子どもたちが自分の表現に夢中になれるようなアート活動を進めて行きます。
2025.05.22 02:03いつもなら表現豊かにアート活動をするのですが、その能力が発揮できるように見えなかったことから原点に戻り塗り絵をしました。本日は、いつもなら表現豊かにアート活動をするのですが、その能力が発揮できるように見えなかったことから原点に戻り塗り絵をしました。この一連の出来事を考察します。1. 状態依存的パフォーマンス(State-Dependent Performance)心理学において、「状態依存的学習」や「状態依存的パフォーマンス」と呼ばれる現象があります。これは、個人の心理的・身体的状態(気分、疲労、ストレスなど)が、その人の能力やパフォーマンスに影響を与えるというものです。たとえば、同じ子どもでも、リラックスして安心できる状況と緊張や不安を感じている状況では、まったく違った行動や成果を示すことがあります。2. ユニバーサルデザイン教育(Universal Design f...
2025.05.22 01:34アート活動:絵本作りを通じた創造的表現本日(21日)のアート活動:絵本作りを通じた創造的表現本日のアート活動では、子どもたちが絵本作りに取り組みました。通常の一枚絵とは異なり、絵本は複数ページにわたって物語を構成する必要があり、時間軸や展開、登場人物の変化などを想像しながら表現する力が求められます。このような活動は、子どもたちにとって単なる絵画的表現にとどまらず、「物語を構築する力」や「表現をつなげる力」を養う貴重な機会となります。絵本作りには、想像力(Imagination)とナラティブ構成力(Narrative Skills)が必要不可欠です。子どもたちは自身の内面にある物語を可視化し、ページごとに展開させながら完成へと導いていきます。この過程で、認知的スキルだけでなく、非認知能力(N...
2025.05.19 11:20幼児期におけるアート活動がコミュニケーション能力の発達に及ぼす影響。幼児期におけるアート活動がコミュニケーション能力の発達に及ぼす影響。—年長児に対する実践報告—本日のアート活動において、年長児による表現の過程とその成果は、アート活動が単なる制作の技法習得を超えて、幼児のコミュニケーション能力の発達に寄与する重要な教育的意義を持つことを明らかにしました。活動の中で子どもたちは、完成作品に至るまでに、想像を膨らませ、自らの思いを言語化しながら表現に取り組みました。作品は単に視覚的に優れているのみならず、子ども自身の内面的な意図や感情が反映されており、それを他者に伝える力が養われていました。制作後に行った発表の場では、各自が「なぜこのような表現をしたのか」「どんな気持ちを込めたのか」について、自らの言葉で説明する姿が見られ...
2025.05.18 02:053歳児におけるアート活動の実践とその心理的影響に関する観察報告。3歳児におけるアート活動の実践とその心理的影響に関する観察報告。本報告では、3歳児を対象としたアート活動における思考の変化および自己肯定感の高まりについての記録です。活動には30名の児童が参加し、終始活気にあふれた雰囲気の中で実施できました。活動開始前、児童は各々自由なテーマでの描画に取り組むことにやや不安を見せる様子も見られましたが、制作を進めるうちに表情が柔らぎ、描き終えた際には達成感とともに満面の笑顔を浮かべる児童が多数確認されました。活動後には「もう一枚描きたい」との声が全員から上がり、自発的な創作意欲の高まりが顕著に観られました。中には5枚の作品を描き上げた児童もいて、活動が個々の表現欲求に強く働きかけたことが示唆されます。このようなアート活...
2025.05.17 11:17想像が育む人間形成:アート活動から想像することは、子どもたちにとって楽しい活動であり、時間です。想像が育む人間形成:アート活動からはじめに現代社会における教育の目的は、単なる知識の習得にとどまらず、個々人の人間性の育成、すなわち「人間形成」へと広がりを見せています。その中でも注目されるのが、アート活動を通じた想像力の育成と、それによって培われる主体性や社会性、自己肯定感です。このレポートでは、アート活動がどのようにして子どもの想像力を育み、それが人間形成にどう寄与するのかを探究します。アートと想像力の関係アート活動とは、絵画、彫刻、造形、音楽、演劇などの芸術的表現を通じて、自己や他者、世界との関係を創造的に再構築する行為です。このプロセスにおいて、子どもは与えられた課題に対して自由な発...
2025.05.17 10:53発達に課題をもつ子どもにおけるアート活動の意義と人間形成への影響。今日のアート活動で、いつもならとても魅力的な想像を生み出す児童が、それが観られることなく終わってしまったことからどうしてこのようになったかを考察してみます。発達に課題をもつ子どもにおけるアート活動の意義と人間形成への影響。「教育心理学の観点から」はじめに発達に課題をもつ子どもたちは、認知的・身体的・情緒的・社会的な側面において、定型発達の子どもたちとは異なる支援が必要とされます。教育現場では、こうした子どもたちに対し、学習支援や生活支援が行われていますが、近年、アート活動が彼らの発達支援および人間形成に有効であるという指摘が増えています。このレポートでは、教育心理学の観点から、アート活動が発達に課題をもつ子どもたちに与える心理的・発達的影響を検討し、そ...
2025.05.12 13:05表現することの意義:教育実践と学術的視点から今日のアート活動から(年長組幼児)表現することの意義:教育実践と学術的視点から1. 消しゴムを使わなくなった ―「やり直さない」から「受け入れる」へ表現活動において消しゴムを使わないという実践は、子どもたちに「間違いは学びの一部である」という認識を育てます。これは、教育心理学でいう「成長マインドセット(Dweck, 2006)」の育成に通じます。試行錯誤を繰り返すプロセスそのものに価値を見出し、結果よりも過程を大切にする態度が培われるのです。2. 失敗を恐れなくなった ― リスクを取ることができる安全な環境表現活動は「正解のない問い」に向き合う機会を提供します。失敗を恐れずに自分の内面を表現することは、心理的安全性(Amy Edmondson, 199...