STEAM教育と美術教育の連携について

STEAM教育と美術教育の連携について

STEAM教育は、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字を組み合わせたもので、これら5つの分野を統合的に学ぶ教育のことです。
 なぜSTEAM教育に美術(Arts)が含まれるのか?
・創造性と問題解決能力の育成:美術活動は、自由な発想と表現力を育むだけでなく、問題を発見し、解決策を模索する力を養います。これは、STEAM教育が目指す創造的な人材育成に直結します。
・論理的思考と直観的な思考のバランス:美術は、論理的な思考だけでなく、直感的な思考や感性も重要視します。STEAM教育では、両方の思考をバランス良く育むことが求められます。
・コミュニケーション能力の向上:作品制作を通して、自分の考えを表現し、他者と意見交換をする経験は、コミュニケーション能力の向上に繋がります。
・実社会への応用:美術で培われたデザイン感覚や美的センスは、製品デザインや都市計画など、様々な分野で活かされます。 STEAM教育における美術の役割 美術は、STEAM教育において以下の役割を果たします。
・アイデアの源泉:美術活動を通して、新しいアイデアを生み出すことができます。
・仮説検証のツール: モデルやプロトタイプを作成し、アイデアを可視化することで、仮説を検証することができます。
・結果の表現:実験や観察の結果を、視覚的に表現することで、より深く理解することができます。
・学習の動機付け:美術活動は、学習に対する興味や意欲を高める効果があります。

 STEAM教育における美術の具体的な事例
・科学実験の結果を絵や立体作品で表現する:科学実験で得られたデータや現象を、視覚的に表現することで、より深く理解することができます。
・プログラミングで動くアート作品を作る:プログラミングの知識を使って、インタラクティブなアート作品を作成することができます。
・3Dプリンターを使って立体作品を作る:3Dモデルを作成し、3Dプリンターで立体作品を作ることで、デザインと技術を融合することができます。
・環境問題をテーマにした作品を作る:環境問題について学び、その問題意識を作品に表現することができます。 まとめ STEAM教育における美術は、単なる表現の手段にとどまらず、学習の全過程に関わる重要な要素です。美術活動を通して、子どもたちは創造性、問題解決能力、コミュニケーション能力など、21世紀型スキルを身につけることができます。

では、家庭でできるSTEAM教育のアイデアとは?
日常の生活の中から。
・料理:レシピを見たり、分量を量ったりする活動は数学と科学の要素が含まれます。また、料理の見た目や味を工夫することは芸術的な要素も含まれます。
・DIY:家具の組み立てや修理、植物の栽培など、DIYを通して問題解決能力や技術を学ぶことができます。
・ゲーム:ボードゲームやカードゲームは、戦略的な思考力や数学的な概念を学ぶのに役立ちます。
・自然観察:公園や庭で植物や昆虫を観察し、図鑑で調べたり、スケッチしたりする活動は、科学的な探究心を育みます。 STEAM教育に役立つ教材やツール
・ブロック玩具:レゴなど、ブロック玩具は創造性を育み、空間認識能力を向上させるのに役立ちます。
・科学実験キット:簡単な実験キットで、科学の原理を楽しく学ぶことができます。
・プログラミング教材: ScratchやBlocklyなどのビジュアルプログラミング言語を使って、プログラミングの基礎を学ぶことができます。
・3Dプリンター: 3Dモデルを作成し、実際に形にすることで、デザインと技術を融合させることができます。

 家庭でSTEAM教育を成功させるためのヒント
・子どもの興味関心に合わせる:子供の好きなことに関連づけてSTEAMの要素を取り入れると、より効果的です。
・失敗を恐れない: 失敗は学びの機会です。失敗から学ぶことを奨励しましょう。
・親子で一緒に楽しむ:親子で一緒に活動することで、子どもはより積極的に参加し、学ぶことができます。
・身近な素材を活用する:高価な教材がなくても、身近にあるものでSTEAMの活動ができます。

 まとめ STEAM教育は、特別な場所や教材がなくても、日常の生活の中で実践できます。大切なのは、子どもが楽しく学ぶ機会をたくさん作ることです。 

大場六夫's Art Random 僕の美術教育論

アートは、膨大だ。想像は、無限。そのアートを子どもたち(障害児を含む)と一緒に取り組んでいます。参加者募集中です。全国どこからでも参加いただけます。

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