発達に課題のある子どもにおけるアート活動への取り組み姿勢とその発達的意義。
今回のアート活動に参加した発達に課題のある子どもたちにおいて、今回は作品としての完成には至らなかったものの、活動に取り組む姿勢から多様な発達的成長が観られた。
特に注目されたのは、アート活動に参加することを目標に据え、それに向けた日常生活の自己調整行動である。
一例として、ある児童はアート活動を見通した上で、それに先立って学校の宿題を終わらせたり、公園遊びの時間を調整するなど、自ら計画を立てて行動する様子が見られた。これは、「見通しを持つ力」や「実行機能(executive function)」の一端を育む行動と捉えられ、発達的にも重要な意味を持つ。
このように、作品の完成という結果だけでなく、その過程における思考力・計画性・自己調整能力の発現は、アート活動が発達に課題を抱える子どもにとって、自己効力感や主体性を育む機会として機能していることを示唆している。
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