教育的視点でのアート活動の意義

教育的視点でのアート活動の意義
1. はじめに これまで取り組んできたアート活動における教育的効果について述べます。単に美術技術の向上を目的とするのではなく、アートを通じて子どもたちの姿勢や心の成長、生活習慣の改善、さらには自己肯定感や創造力の育成に寄与することを目的として来ました。
2. 教育的視点でのアート活動の意義
(1)姿勢の改善と集中力の向上 絵を描くという行為は、自然と姿勢に意識を向ける機会をつくり、集中して取り組むことで心身の安定にもつながっています。
(2)モノを大切にする心の芽生え 使用する画材を大切に扱うことを指導することで、子どもたちには「モノを大切にする」という感覚が育まれます。これは日常生活における道具の扱いや、他者への配慮にもつながる基本的な価値観の形成に役立っていると考えられます。
(3)整理整頓の習慣化 使った画材をきちんと元の場所に戻し、新たに使うものを整理して準備する。この習慣をアート活動の中で日常的に行うことで、子どもたちは自然と整理整頓を学び、身の回りの環境を整える意識が定着しています。
3. インクルーシブな視点と想像力の育成 特に発達にハンディキャップのある子どもたちに対しては、アートを通して「できない」ではなく「その子なりの表現」を尊重し、他者から見下されない視点を社会の中に育てていくことを目指しています。想像力を自由に発揮できる環境が、彼らにとっての「生きる力」へとつながっています。
4. 成果と今後の展望 これらの取り組みの結果、子どもたちからは誰が見ても表現豊かで創造性にあふれた作品が多数生まれています。技術に依存しない純粋な表現が評価され、アートを通じた非認知能力の育成に一定の成果が見られます。今後もこのアプローチを継続・発展させることで、さらに多様な子どもたちの可能性を引き出していくことが期待されます。

大場六夫's Art Random 僕の美術教育論

アートは、膨大だ。想像は、無限。そのアートを子どもたち(障害児を含む)と一緒に取り組んでいます。参加者募集中です。全国どこからでも参加いただけます。

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