子どもにおける美術教育の原点に関する一考察。
美術教育において重要な要素の一つは、「その瞬間」における構図やシチュエーション、さらに色彩を的確に観察する力と考えています。この観察行為を出発点として、子どもは自らのこれまでの経験や想像を内面から引き出し、それらを組み合わせることによって、創造的な表現を生み出します。すなわち、外的な視覚的要素と内的な想像力の融合によって、個々の美術的表現が成立します。
このような創造行為において、美術は単なる技術習得の対象ではなく、子ども自身の主体性を育む媒体として機能しています。
美術を通じた表現活動は、自己理解や他者理解、さらには感情のコントロールや意思決定力など、広義の「生きる力」と深く関わっています。
以上の観点から、美術教育は単なる芸術的技能の育成にとどまらず、子どもの非認知能力の発達を支援する包括的な教育実践として位置づけられるべきです。こうした認識こそが、子どもへの美術教育の原点であると考えられる。
もっと美術教育を見直して子どもの成長につながる活動が、今の社会に必要だと考えています。
画像は、葛飾応為の美と僕自身がこれまで撮った美しさの「極み」です。
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